女性の更年期障害に関しては比較的多くの情報があり、一般にも認知されていますが、男性の更年期障害はまだまだ知られざる領域です。中高年の男性6人に1人が経験するとされるこの状態は、テストステロンの減少によって引き起こされるもので、気力の低下や突然の怒り、その他多くの症状に悩まされることがあります。タレントのヒロミさんが自らの体験を通じて、この男性更年期障害について語ったことが、多くの人々に大きな話題を提供しました。
ヒロミさんは、50歳を過ぎたころから異変を感じ始めたといいます。普段汗をかかない彼がやけに汗ばむようになり、動悸がすることが増えました。また、ネクタイを締めると息苦しくなる、ぼんやりとした不安を感じるなど、これまでに経験したことのない症状に戸惑いました。特に、テレビ収録中に「このまま倒れるかもしれない」と感じるほどの動悸に襲われることもありました。これらの症状は仕事中に特に顕著で、不調を感じる頻度が増えたため、最終的に病院を訪れる決意をしました。
病院での検査の結果、男性ホルモンの数値が落ちていることが判明し、男性更年期障害と診断されたヒロミさん。塗り薬による治療を開始すると、症状はみるみる改善しました。心臓に問題があるのではないかと心配していたヒロミさんにとって、原因が明確になったことで大きな安心感を得ることができたのです。
ヒロミさんの体験は、男性更年期障害についての理解を深める貴重な事例となりました。男性にも更年期障害があること、そして適切な治療を受けることで症状が改善される可能性があることを多くの人々に知らしめるきっかけとなりました。こうした経験を通じて、ヒロミさんは「心と体でギャップがあることを認めることで、より楽になる」という大切な気づきを得たようです。
このように、男性更年期障害に対する理解と認識を深めることは、中高年男性だけでなく、彼らを取り巻くすべての人々にとって重要なことです。ヒロミさんのように、自身の経験をオープンに話すことで、まだ語られていない多くの男性の悩みに光を当て、支援への道を開くことができるのではないでしょうか。人生の船旅で時に嵐に見舞われることもありますが、適切な対処と理解ある支援があれば、平穏な海へと導かれることでしょう。
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